HOME >> Japanese >> FibAR

FibAR: 動的プロジェクションマッピングのための3D印刷型光ファイバーマーカー

動的プロジェクションマッピングで、投影像を3Dプリントされた対象に位置合わせするためのビジュアルマーカー (画像処理マーカー) を開発しました。このマーカーでは、赤外光が点滅します。点滅パターンが各マーカーのIDを表します。赤外線カメラで観測することで、映像投影に干渉されず安定的に対象の位置姿勢を計測できます。赤外光は、投影対象底面に取り付けられた赤外線LEDから、投影対象内部に埋め込まれた光ファイバを通って対象表面に導光されます。透明素材を組み合わせて3D印刷することのできるマルチマテリアル3Dプリンタを利用することで、3D印刷する投影対象に直接光ファイバを埋め込みます。光ファイバからの赤外発光は、カメラと投影対象との距離が大きく離れても観測できるため、広い範囲での投影像位置合わせが可能な点が、提案マーカーの特長です。私達は、マーカーの設置位置を自動的に計算するアルゴリズムを開発しました。マーカーの個数を増やせば増やすだけ認識性能は向上しますが、一方で投影対象の内部に配置できる光ファイバの本数の制限や、底面に取り付ける赤外線LEDの個数制限から、マーカー数は制約を受けます。光ファイバ同士の重なり合いを回避しつつ、底面から導光される赤外光の減衰を可能な限り抑制する、最適なマーカーおよび光ファイバー配置を計算します。このアルゴリズムに従って投影対象を設計し、3D印刷して動的プロジェクションマッピングする実験を行い、広い空間で映像の位置合わせが可能であることを確認しました。また、光ファイバの太さは充分に小さく、表面形状が複雑な投影対象上にも配置できること、また、その直径が小さく目立たないことも確認できました。


(a) 投影対象の内部構造。色付きのチューブが光ファイバを表しており、色が同じファイバは全て同じ赤外線LEDが接続されている。(b) マルチマテリアル3Dプリンタから出力された投影対象。(c) 投影対象の底面には7つの穴が空いており、それぞれに赤外線LEDが挿入される。(d) 赤外線カメラで撮影した投影対象。光っているのが光ファイバの先端で、底面に設置されたLEDより導光された赤外線が観測できる。(e) 動的プロジェクションマッピングの結果。

Publications

  • Daiki Tone, Daisuke Iwai, Shinsaku Hiura, and Kosuke Sato, "FibAR: Embedding Optical Fibers in 3D Printed Objects for Active Markers in Dynamic Projection Mapping," IEEE Transactions on Visualization and Computer Graphics (Proceedings of IEEE Conference on Virtual Reality and 3D User Interfaces), 2020. [preprint (arxiv.org)]