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色と温度の感覚間相互作用

一般に、赤い色は温かい印象を、青い色は冷たい印象を引き起こすと考えられている。しかし我々は、温度を直接手で触れて感じるときには、逆の関係性があることを示した。実験1では、色の付いた物体に触れたときに「温かい」と感じられる最低の温度を計測した。その結果、青い色の物体の方が、赤い色の物体よりも低い温度で「温かい」と感じられることを示した。実験2では、逆に、物体の色は変化させず、手の色を変化させて、物体に触れたときに「温かい」と感じられる最低の温度を計測した。その結果、効果は逆に、赤い手で触れたときの方が、青い手で触れたときよりも低い温度で「温かい」と感じられた。本研究は、温度を直接手で触れて感じるときに、色が温度の判断を変化させることを初めて示したものである。その作用は、赤が温かく、青が冷たいという一般的な観念に反するものであった。我々はこの現象を、物体に触れる前の視覚的な温度に関する期待と、実際に対象に触れたときの温度の入力とを、両者の対比を強調する形で脳が統合することを示唆する「反ベイズ」統合の観点から解釈した。(natureasia.comより転載)

[ネイチャー広報部門によるプレスリリース (英文, 和文)] [Scientific Reports誌「注目の論文」に選抜]

実験装置とプロジェクションによる色変化

Publications

  • Hsin-Ni Ho, Daisuke Iwai, Yuki Yoshikawa, Junji Watanabe, and Shin'ya Nishida, "Combining colour and temperature: A blue object is more likely to be judged as warm than a red object," Scientific Reports, Vol. 4, Article No. 5527, 2014. [open access]
  • Hsin-Ni Ho, Daisuke Iwai, Yuki Yoshikawa, Junji Watanabe, and Shin'ya Nishida, "Effects of color on perceived temperature," Perception, Vol. 42 (supplement), p. 167, 2013. (Proceedings of European Conference on Visual Perception (ECVP2013))